健康体による適合せず
健康体による適合しない場合「割引料率」
今回のテーマ「料率の基準に適合しなかった場合の取扱」とは、一般的に保険用語としての扱いは「健康体料率(非喫煙体など)」といいます。約款では、「被保険者の健康状態等が会社の定める基準に適合する場合に、この特約の保険料率として健康体保険料率を適用し、より合理的な保障を提供することを目的とするものです。」と定めています。
「基準に適合」とは、主に被保険者の健康状態、喫煙歴、運転履歴を標準体とした保険料率に保険会社の基準に「適合」したと承諾されれば、割引率を適用する画期的な商品です。
ここで、「割引」とした標準的な基準としての健康状態に付いては、
1.血圧値が当社所定の範囲内であること(血圧値の一定の値以上に保つことをいいます。)
2.ボディ・マス・インデックス(BMI)の値での当社所定の範囲内であること(BMI=体重(キログラム)÷〔身長(メートル)〕2(体格を評価する方法です。)また、別の指数として〔胸囲(㎝)+腹囲(㎝)〕-身長(㎝)を用いる保険会社もあります。
3.契約における引受け基準が、健康状態および身体状態が良好と認められることとして①禁煙歴に関しては、過去1年以内に喫煙をしていないこと②運転履歴に関しては、(1)自動車保険での契約等級が12等級以上であること、(2)ゴールド運転免許証保有者であること、(3)運転免許を保有していないことなどを掲げています。
上記の要件を保険会社ごとに基準を設けていますので、相違点として「新契約要綱」と一緒に「約款」にも目を通すことが必要でしょう。「適合とした基準」を各社ごとに比較するのも一寸した約款を読む機会になるかも知れません。では、何時もの如く、各社の約款から検証してみましょう。
○料率区分の基準に適合しなかった場合の取扱 「平成17年11月」 日本興亜生命
会社は、(対象特約の保険料率)に定めた料率区分での第1回保険料充当金を受け取った後に、被保険者の健康状態その他が会社の基準に適合しないため、受け取った第1回保険料充当金を計算したのとは異なる料率区分でのこの特約の締結を承諾した場合、または、この特約の締結を承諾しなかった場合であっても、会社は、当該第1回保険料充当金を受け取った時(被保険者の健康状態に関する告知の前に受け取った場合には、告知の時)から、保険契約上の責任を負います。尚、前項の場合、保険契約者は会社が承諾した料率区分での第1回保険料充当金(この特約の締結を承諾しない場合には、この特約が付加させない場合に主契約の第1回保険料)と当該第1回保険料充当金との差額を払い込みことを要します。
○被保険者の健康状態等が会社の定める基準に適合しなかった場合の取扱「平成17年4月改定」損保ジャパンひまわり生命
「対象特約の保険料率」に定めた保険料率により計算した対象特約の第1回保険料相当額を会社が受け取った後に、被保険者の健康状態その他が会社の定める基準に適合しないため、会社がこの特約を適用しない対象特約の申込を承諾した場合には、会社は、第1回保険料相当額を受け取った時(被保険者に関する告知の前に受け取った場合には、告知の時)から、保険契約上の責任を負います。尚、前項の場合、保険契約者は、会社の定める方法で計算した金額を、会社の指定した日までに会社の本社または会社の指定した場所に払い込みことを要します。但し、前項に定める金額が会社の指定した日までに払い込まれない場合には、会社の定めるところにより、対象特約の特約保険金額を削減します。
○健康体基準に適合しなかった場合の取扱「平成17年1月作成」大同生命
「主契約の保険料率」に規定する保険料率により計算した第1回保険料に相当する金額が払い込まれた後に、被保険者の健康状態その他が当会社の定める基準に適合しないため、当会社がこの特約を付加しない保険契約の申込を承諾した場合には、「主契約の保険料率」規定する保険料率による計算した第1回保険料に相当する金額が払い込まれた日」(その日が被保険者についての告知の前のときには、「その告知の日」)から、当会社は給付責任を開始します。尚、前項の場合、契約者は、当会社への払込を要する金額を払い込むことを要します。
○被保険者の健康状態等その他が会社の定める基準に適合しなかった場合の取扱「2004年3月作成」 アメリカン・ファミリー生命
<主特約の保険料率>に規定する保険料率により計算した主特約の第1回保険料相当額を会社が受け取った後に、被保険者の健康状態その他が会社の定める基準に適合しないため、会社がこの特約を付加しない主特約の申込を承諾した場合には、会社は、第1回保険料相当額を受け取った時(被保険者に関する告知前に受け取った場合には、告知の時)から、保険契約上の責任を負います。尚、前項の場合、保険契約者は、会社の定めた方法で計算した金額を、会社の指定した日までに会社または会社の指定した場所に払い込みことを要します。但し、前項に定める金額が会社の指定した日までに払い込まれない場合には、会社の定めるところにより、主特約の特約保険金額を削減します。
如何でしたでしょうか?
各保険会社では、「決定」とする最終的な契約の申込み引受の諾否、割引率の条件について、保険会社の意思表示を行うことを条文として定めています。また、生命保険契約では、法律的には、「諾成契約性」という性質があるため、契約の申込みに対する保険会社の承諾の意思表示をしたときには、保険契約は成立します(商法629条、673条)ので、条文にも「第1回保険料充当金を計算したのとは異なる料率区分でのこの特約の締結を承諾した場合、または、この特約の締結を承諾しなかった場合であっても、会社は、当該第1回保険料充当金を受け取った時(被保険者の健康状態に関する告知の前に受け取った場合には、告知の時)から、保険契約上の責任を負います。」としております。「万全を期す」とした「約款」ならではの解釈が伺えます。
営業職員及び代理店とした場合、「成立過程」での時間は、非常に永く感じられることでしょう。一連の決定事項及び査定結果では2週間以内と「契約要綱」などは記載しておりますが、「査定・決定」までのプロセスは、査定担当者の「さじ加減」で、保険会社の最終的な意思決定権限を代行としています。ですから保険契約引受の諾否を「選択業務」として遂行するものです。
是非、慎重ある配慮を要求したいものです。
「約款」での契約要件を解釈することを、お客様にも伝えることから優先すべき「特約」として取り上げてみました。
by 約款マン