告知義務違反による解除

今回のテーマ「告知義務違反による解除」を取扱いたいと思います。
約款では、各社ごとに呼称が異なり、「三大疾病保障・重大疾病保障・特定疾病保障」と記載されています。取り扱う疾患はすべて一緒で「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」を取り扱うとしています。

死亡保険金としては、4つの要素が含められています。もう一度、特徴と併せて確認したいと思います。

最初に「不慮の事故」として死亡した場合、保険金を死亡保険金受取人に支払います。次に、「高度障害状態」になった場合、被保険者が責任開始時以後の傷害または疾病を原因として高度障害状態に該当したときに、被保険者にな支払います。おして、「疾病保険金」として、被保険者が責任開始期以後に、責任開始期前からその日を含め90日を経過した日の翌日以後に、初めて「悪性新生物」に罹患したと医師によって病理組織学的所見により診断確定されたときに被保険者に支払います。さらに、被保険者が責任開始期以後の「疾病」を原因として、次のいずれかの状態に該当したとき

1.「急性心筋梗塞」を発病し、医師の診療を受けた日からその日を含め60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと診断されたとき、2.「脳卒中」を発病し、医師の診療を受けた日からその日を含め60日以上、言語障害、運動失調、麻痺等の他覚的な神経学後遺症が継続したと診断された時、共に支払いを致します。受取人は勿論、被保険者になります。

これが約款に条項として定めています。

「告知義務」の根拠とは、保険事業として被保険者の団体(危険団体)を保険会社が、自己のためだけではなく危険を選択し、保険技術的基礎を危険に陥らせないために被保険者の選択、危険発生の特に強い蓋然性(がいぜんせい)のあるものを契約として締結しないよう努めることが必要としています。

ですから「保険事業の合理的な経営を企てるために保険契約者または被保険者の協力を求め、重要な事項または事実の告知を要求する」ものともしています。

これが『告知義務』の概念です。

また、保険会社側からすれば、自ら「危険の選択」を受理するわけで、最も事情を知っている保険契約者や被保険者の協力を求め、「危険を引き受けるか」、「特別の条件として引き受けるか」、それとも「拒絶するか」の選択を致します。

だから、危険選択の判断基準として「申込の告知」、「医師による診断書による陳述」、「危険に関する独自の調査結果」などで考慮し判断を致します。では、何時もの如く、約款より抜粋しましたので検証してみましょう。

○告知義務違反による解除「平成16年4月作成」ソニー生命

本条の規定によって保険契約を解除するときは、会社は、その旨を保険契約者通知します。ただし、保険契約者またはその住所もしくは居所が不明であるか、その他正当な理由によって保険契約者に通知できない場合には、被保険者または保険金の受取人に通知します。

○告知義務違反による解除「平成17年4月」損保ジャパンひまわり生命

保険契約の解除は、保険契約者に対する通知により行ないます。ただし、保険契約者またはその住所等が不明であるか、その他正当な理由によって保険契約者に通知できない場合には正当な理由によって保険契約者に通知できない場合には、被保険者または保険金の受取人に解除の通知をし、正当な理由により保険契約者、被保険者または保険金の受取人のいずれも通知できない場合には、指定代理請求人に通知します。

○告知義務違反による契約の解除および保険金の不支払等「平成17年1月作成」大同生命

本条の契約の解除は、契約者に対する通知によって行います。ただし、契約者またはその所在もしくは居所が不明の場合その他正当な理由によって契約者に通知できない場合には、当会社は、被保険者、死亡保険金受取人、高度障害保険金の受取人または重大疾病保険金の受取人に解除の通知をし、正当な理由によって契約者、被保険者、死亡保険金受取人、高度障害保険金の受取人または重大疾病保険金の受取人のいずれにも通知できない場合には、当会社は、指定代理請求人に解除の通知をします。

○告知義務違反による解除「2003年10月版」東京日動あんしん生命 

本条の規定によって保険契約を解除するときは、会社は、その旨を保険契約者に通知します。ただし、保険契約者またはその住所もしくは居所が不明であるか、その他正当な理由によって保険契約者に通知できない場合には、被保険者または保険金の受取人に通知し、正当な理由によって保険契約者、被保険者または保険金の受取人のいずれにも通知できない場合には、指定代理請求人に通知します。

各社の約款より、「解除通知」に関する条文だけを列記しましたが、保険契約法(商法第10章)としては、「大量の契約に対する事務処理の観点から必要な規定である。」と定めております。

「告知義務違反による解除」は、これを理由に保険会社は、将来に向かって解除することができる」と定めております。ここで、解除の意思表示をすることが必要となるからなのです。この「意思表示」は、法律上は特別なものは在りません。ただ、後日、はっきりとした証拠書類として「内容証明郵便」としてた文章による通知を行うわけです。

しかし、保険契約者が、死亡している場合、相続人に対して保険契約の地位が承継されることになるため、条文では「いずれにも通知できない場合には、指定代理請求人に通知します。」と定めているのです。

最後に約款の「別表」として記されている「3つの疾病」について「対象となる定義」を列記しましたので、ご参考にして頂ければ思います。

1.悪性新生物 悪性腫瘍細胞の存在、組織への無制限かつ浸潤破壊的増殖で特徴付けられる疾病(但し、上皮内癌、および皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚癌を除く)
2.急性心筋梗塞 冠状動脈の閉塞または急激な血液供給の減少により、その関連部分の心筋が壊死に陥った疾病であり、原則として以下の3項目を満たす疾病 
(1)典型的な胸部痛の病歴 
(2)新たに生じた典型的な心電図の梗塞性変化
(3)心筋細胞逸脱酸素の一時的上昇
3.脳卒中 脳血管の異常(脳組織の梗塞、出血、ならびに頭蓋外部からの塞栓が含まれる)により脳の血液の循環が急激に障害されることによって、24時間以上持続する中枢神経系の脱落症状を引き起こした疾病 


by 約款マン