払込猶予期間と契約の失効
保険料の払込猶予期間および契約の失効
生命保険契約を商法として解釈をした場合、「債権契約」として定めております。
生命保険会社は、危険負担(保険金)としての対価として保険料(保険料)を保険会社に払込み義務」として定めているからです。
今回、取り上げました「保険料の払込猶予期間および失効」とは、保険契約者に対する便宜上の措置として設けた制度なのです。
「生命保険の場合、長期間の契約として時には、保険契約者の事情により保険料の払込期月内に保険料を払い込めないこと、また事態が生じることもありうる」として「直ちに、保険契約の効力を失わせることは、保険契約者に対してあまりにも酷である」ことから、保険料の猶予期間として設けられました。
また、民法上では債権不履行(履行遅滞)に基づく損害賠償として遅滞利息を請求することができるとしておりますが、契約時に定めた保険料として受け入れております。
さて、ここで生命保険会社の「約款」から保険料に関する事項を抜粋してみました。
○保険料の払込猶予期間および契約の失効
1.保険料の払込
(1)月払契約の場合…第2回以後の保険料は、保険料払込期間中、払込期
月内に払い込んで下さい。(月単位の契約応当被の属する月の初日から末日まで)
2.猶予期間および契約の失効
(1)第2回以後の保険料の払込については、次のとうり猶予期間がありま
す。月払い契約の場合 払込期月の翌月初日から末日まで
(2)猶予期間内に保険料は払い込まれないときは、契約は、猶予期間満了
の日の翌日から効力を失います。
「マスミューチャアル生命保険より」(2002年4月作成)○保険料の払込猶予期間および保険契約の失効
第2回以後の保険料の払込みについては、次の猶予期間があります。
1.月払契約にあっては、払込期月の翌月の初日以後末日まで
2.保険料は払い込まれなったときは、保険契約は、第7条第4条項に規定する猶予期間の満了をもって効力を失います。
「朝日生命より」(2005年4月作成)
第2回以降の保険料の払込については、保険料が猶予期間を過ぎても払い込まれない場合、また保険料の自動振替貸付などが行われない場合、生命保険契約は失効しますが、その他に約款に定めている失効として「自動振替貸付金」、「契約者貸付金」などによるオーバーローンが挙げられます。
これは、保険契約から貸付金や自動振替により元利金が解約払戻金を超える場合、通常は保険会社より契約の効力を失うとして通知をするのですが、保険契約者がそのオーバーローンの状態を解消するために所定の金銭(保険料相当額)を払い込まなかったときに生じることです。
保険契約が失効した場合に、その後は保険会社による保障責任は継続されず、保険契約者は、解約払戻金を請求するか、復活請求をして保険契約を有効な状態に戻すか、いずれかを選択することが出来ます。
通常は、解約返戻金を請求して解約払戻金を受け取った後は、復活請求ができません。したがって、失効は完全な保険契約を消滅させる効果をもつものではなく、いわば条件付きに消滅させる効果をもつものであることが云えます。
この意味で復活請求を認めない解約(完全消滅)とは異なりのます。
また、商法上の規定として「通知義務」とする保険契約の失効に対して、保険会社より失効した旨および復活請求後の解約払戻金などを保険契約者に通知することとしております。
各社の規定や内規の違いなどはあろうかと思います。
また、機会を見て頂き今一度、約款に眼を通して頂きますと前とは違った条項や改正による違いなど、取扱いが異なることもありますので、手に取って一読をして頂ければと思います。
by 約款マン