災害入院給付金
災害入院給付金の支払い
「すこしでも約款に対して精通をしていたならば・・・」そして、「見解と解釈を持ってお客様と対応していれば・・・」そんな気持ちにさせることが、暫し遭遇することがあるはずです。
日常生活に起因した不慮の事故が発生した時こそ、生命保険に加入をしていて「本当によかった!」と思って頂けるはずです。
そんな些細な条項があります。
今回テーマとしました「災害入院給付金」です。
ことの起こりは、遡ること昭和36年、日本生産性本部の第2次生保視察団として民営健康保険の調査報告から開始したことが事の始まりでした。
これを受け研究委員会が発足、同38年3月には一応の結論をまとめましたが、同年7月に損害保険より先発され『交通事故傷害保険』が発売されてしまいました。
生命保険会社としても時代に要請され、交通傷害を意義ある保険設計として要綱をまとめ、その翌年の昭和39年4月、生命保険独自による交通事故以外にも不慮とされる災害事故に至る商品として「災害保障特約」が発売されたのです。
更に、昭和51年3月には、約款の大改定に伴い保険料の引き下げに加え給付金の充実を図るため、「災害割増保険金」、「傷害保険金」、「災害入院給付金」の3種に分離、独立ある商品として、現在ある特約商品として発売されたです。
その後、隣接業界による災害補償の改定などにより、昭和58年4月より以下の改定が実施されました。
(1)保険料率の改定傷害特約、災害割増特約について発生率を見直した結果、保険料率を男女別にし、男女ともに保険料率の引き 下げ。
(2)障害給付金内容の拡大 障害特約について中間的な障害状態への給付を新設、新設給付項目として4級による3項目、5級での3項目、6 級での3項目を増して計9項目が給付割合表に加えた(3)災害割増特約の給付内容の拡大法定・指定伝染病による高度障害になった場合による災害保険金を支払うによる改定となりました。
では、何時もの如く各社の約款より「災害入院給付金の支払い」について取り上げ各社の条項を抜粋しましたが、 今回は、趣向を少しだけ変えて、損害保険の医療保険(約款)も含め検証をしてみましょう。
○ AIGエジソン生命、アリコ・ジャパン、損保ジャパンひまわり生命、オリックス生命
「給付金の支払い」(平成16年1月1日 改正等)
被保険者が2回以上の不慮の事故により入院した場合は、入院開始の直接の原因となった不慮の事故(以下本 項において「主たる不慮の事故」といいます。)に対する入院給付金を支払い、主たる不慮の事故以外の不慮の 事故(以下本項において「異なる不慮の事故」といいます。)に対する入院給付金は支払いません。ただし、その 入院中に主たる不慮の事故により入院給付金が支払われる期間が終了したときは、異なる不慮の事故により入 院給付金を支払います。
※この場合、異なる不慮の事故に対する災害入院給付金の支払額は、主たる不慮の事故による災害入院給付金が支払われる期間が終了した日の翌日からその日を含めた入院給付金日数を乗じた金額とします。
○ 大同生命「災害入院給付金の支払」(平成18年5月改正)
2以上の不慮の事故を直接の原因とした入院の場合または不慮の事故を直接の原因とした入院中に、別の入院の直接の原因となる不慮の事故が発生した場合でも、それぞれ災害入院給付金が支払われることとなる入院日数のうち、重複した入院日数については、災害入院給付金を重複しては支払いません。(1)前項の場合、不慮の事故(以下、本項において「主たる不慮の事故」といいます。)が発生し、主たる不慮の事故に入院が終了したときは、異なる不慮の事故による入院の災害入院給付金の金額は、第②項の規定にかかわらず、単位入院給付金額に、主たる不慮の事故による入院の終了した日の翌日からその日を含めた入院日数を乗じた金額とします。
○ 住友生命「入院給付金の支払いに関する補則」(該当なし)災害入院給付金、がん以外の疾病によるがん無制限疾病入院給付金またはがんによるがん無制限疾病入院給 付金(以下「入院給付金」といいます。)が支払われる入院がそれぞれ2種類以上重複したときのその重複した入 院日数については、次に定めるところによります。
尚、災害入院給付金を支払う入院が重複したとき災害入院給 付金は支払いません○ 三井住友海上火災保険「傷害入院給付金の支払」(2003年11月作成)2以上の事故による傷害を直接の原因として傷害入院保険金が支払われるべき入院が重複する場合には、継続した1回の入院とみなします。
ただし、第1項に規定する保険金の支払額および保険金の支払限度の適用につい ては、次の各号に定めるところによります。
(1)入院開始の直接の原因となった事故による傷害(以下この項において「主たる事故による傷害」といいます。)に対する傷害入院保険金を支払い、主たる事故による傷害の原因となった事故以外の事故による傷害(以下この項において「異なる事故による傷害」といいます。)に対する傷害入院保険金は支払ません。
(2)前号の規定にかかわらず、その入院中に主たる事故による傷害に対する傷害入院保険金が支払われる期間が終了したときは、異なる事故による傷害に対する傷害入院保険金を支払います。
この場合、異なる事故による傷害に対する傷害入院保険金の支払額は、第1項の規定にかかわらず、主たる事故による傷害に対する傷害入院保険金が支払われる期間が終了した日の翌日または異なる事故による傷害の治療を目的とする入院が開始したと当会社が認めた日のうちいずれか遅い日からその日を含めた入院日数に傷害入院保険金額(日数)を乗じた金額とします。
普段であれば、なんでもない特約条項です。
ですが、低コストとバリエーションを含む付加価値があればこそ、設計の段階で死亡保障と共に加える特約としては、『存在意義あるベストセラー』であると思っております。
ここで挙げた災害入院給付金は、不慮の事故による傷害により治療行為を目的として入院をした場合に、入院日数に応じて給付金を支払うことを主な内容とした特約条項です。
今回は、異例の損害保険会社における約款との考察をしましたが、非常に厳密かつ克明に条文であることがわかります。
生命保険の場合には、交通事故以外による不慮に起因する入院関連を別表に定めているため、約款の条文としては詳細に定めてはおりません。
ですから、充実した保障内容であるとしたこを解釈するのではなく、営業活動をする手段としては、対象とした範囲内でアピールすることでは、お客様に安心した設計過程が踏めると思います。
ただし、損害保険による約款には、傷害保険金とした範囲が限定することなく、不慮のよる事故とした場合では、仔細な条文にも定めており、支払事由とし場合には、詳細な条文として約款に記してあることを感じずにはいられません。
さて、前述しました3種類の特約条項についてすこしだけ整理をして、ご紹介をしたと思います。
「災害割増特約」では、被保険者が不慮による事故または感染症予防・医療法に定める1から3分類感染症(法律第6条第2項から第4項に規定する疾病「平成15年11月5日現在」)による死亡または所定の高度障害状態となった場合としており、「傷害特約」では、不慮の事故による身体的障害を受けた場合により所定の障害給付金を支払う旨とし、「災害入院給付金」については、先程触れました通りの内容として分類されております。
ただし、特約として問題もあり課題は多く混在しています。
それは、不慮とした事故の場合では、事故発生後による期間の長期化などを考慮することで事故発生後により一定の期間(180日以内)を設けていることは、ご存知のはずです。
また、原因とする事故との因果関係など保障の対象にも別表での範囲が設けているためです。
実際上、保険料の収支を考えた場合、保険会社では「災害入院給付金」を特約として選択肢を設ける会社もあれば、入院保障特約として含めるタイプとするものが保険会社として約款では定めています。
ということは、約款を「営業ツール」とした場合、ここで本領発揮することになります。
昭和43年に「基礎率」により保険料の引き下げなどを含めた特約条項には、苦労があり意義もあることがお分かり頂けたと思います。
お客様からのご紹介を貰うついででも構いません。
「お客様にための特約として・・・・」と花ある話題は、きっとあなたの力となりお客様の信頼となることでしょう。
2007.4.作成
by 約款マン