高度先進医療特約
高度先進医療特約
高度先進医療は、新たな医療技術の出現や医療に対するニーズの多様化に対応した先進的な医療技術と一般の保険診療の調整を図る制度です。保険診療をベースとして、別に特別な料金を負担することにより、先端的な医療を受けやすくしようというものです。この制度は、昭和59年にスタートし、高度先進医療の種類、取り扱い病院ともに増えつづけていますが、普及性の高いものについては、一般の保険診療に取り入れられて来ているようです。
平成18年8月現在では、承認されている病院が114医療機関にも上ります。「承認」とした医療機関は、専門家および関係審議会で、高度な技術を持つ医療スタッフの常駐であること、質・量ともに十分な施設・設備が必要としており、条件が満たした医療機関だけに限られています。そして、高度先進医療の実施を承諾された病院だけを「特定承諾保険医療機関」と定めています。また、病院ごとに取り扱う高度先進医療の種類が異なりますので、どんな先進医療を受けられるか知っておくことも大切です。
生命保険会社では、平成4年4月、初めて千代田生命(現AIGスター生命)、フコク生命より「高度先進医療特約」として発売されました。生命保険では、被保険者が、特約の保険期間中に対象とする給付に該当した場合、技術料として0.2%~100%の範囲で給付をするものと定めています。では、各社の約款より条項を抜粋しましたので、一緒に検証してみましょう。
○高度先進医療給付金の支払「平成18年5月改正」大同生命
当会社は、被保険者が、次の全部満たす療養を受けた場合には、療養を受けた日の基本給付金額に被保険者が受療した高度先進医療による技術料に応じた給付割合を乗じて得た金額を、高度先進医療給付金として支払います。尚、この高度先進医療給付金の支払は、この保険期間中の給付割合を全部通算して100%を限度とします。
高度先進医療給付金の支払 「2005.10」アクサ生命
被保険者が、この保険期間中に次のすべてに該当する別表2に定める療養を受けたときは、基本給付金額に別表8に定める高度先進医療による療養に係る技術料に対して、別表9に定めた給付倍率を乗じて得た金額の高度先進医療給付金を支払います。尚、高度先進医療給付金の支払は基本給付金日額の通算700日分をもって限度とします。
○給付金の支払「平成18年4月改定」フコク生命
被保険者がこの保険期間中に、次のいずれにも該当する別表1に定める療養を受けたときには、基本保険金額が受療した高度先進医療に係わる技術料に応じた別表4に定める給付割合を乗じて得られる金額を支払います。尚、給付金の支払は、給付割合を通算して100%をもって限度とします。
被保険者がこの保険期間中に、次のいずれにも該当する別表1に定める療養を受けたときには、基本保険金額が受療した高度先進医療に係る技術料に応じた別表4に定めた給付割合を乗じて得た金額を高度先進医療給付金として支払います。尚、高度先進医療給付金の支払は、給付割合を全部通算して100%をもって限度とします。○給付金の支払い「平成17年6月改訂」AIGスター生命
被保険者がこの特約の保険期間中に、次のいずれにも該当する療養を受けたときは、基本保険金額×高度先進医療による療養に係わる技術料に応じた別表4に定める給付割合を支払います。 尚、給付金の支払限度は、給付割合を通算して100%をもって限度とします。
ア.責任開始(復活が行なわれたときは、最後の復活の際の責任開始とします。)以後に発生した不慮の事故その他の外因または発病した疾病を直接の原因とする療養
イ.高度先進医療による療養であること
ウ.公的医療保険制度に定める法律に基づく特定承認保険医療機関または特定承認療養取扱期間で受けた療養であること
検証をした結果、ほぼ同一とする内容が条文として定めています。
また、枠を設けた条文では各社要件が一致しております。これは、昭和56年10月に各社の約款を統一したことがここでも反映されています。さて、高度先進医療を受けた場合の費用として、どのような取り扱いとして負担するのでしょうか?
例を挙げてみました。
総額で医療費が、100万とした場合、「高度先進医療」の特別費用が20万だったケースの場合(家族の入院の場合)を算定してみました。
「高度先進医療費」は自費負担として20万円が全額負担となります。
その他、通常の治療と共通とした診察、検査、投薬、入院料の内訳が健康保険(7割給付)で56万円が現物給付として支給され、一部負担(3割)として24万円を支払うことになります。この合計金額が、患者として支払う金額となり、20+24=44万円となります。
「高度先進医療」にかかる自費負担、また通常の治療として支払った一部負担金、そして「食事代」としての標準負担額の領収書は、「医療費控除」の対象となります、大切に保管してください。
「約款」を読み返すことごとに、条文の解釈に広範囲な制度、規制を勉強しなければなりません。これが取り扱う生命保険の深さなのです。税務・法律・医療関係など多岐にわたることが「約款」に凝縮しています。
「約款」の内容は、改訂するごとに商品のニーズにより刻々と改められ、勉強をしなければ、追付かないのが現状です。
代理店や営業職員も自らが、商品の動向や変化を察知するためにも「約款」は今後最高のアイテム集となることでしょう。
保険商品は「約款」があって始めて、商品として販売されるのです。
「忘れことなく」日々の営業活動に「営業の糧」として約款を読みましょう。
by 約款マン